賃貸物件を持つオーナーがすべき相続対策について弁護士が解説
相続における不動産オーナーのお悩み
賃貸物件を所有しているオーナーにとって、相続は避けて通れない大きな課題です。
現金や預金とは異なり、不動産は簡単に分けられない財産であるため、相続人同士の対立が生じやすい特徴があります。
さらに、賃貸物件を持つ場合には「相続人がそのまま大家業を継続できるのか」「売却して現金で分けるのか」といった判断が必要となり、意見がまとまらずトラブルになるケースも少なくありません。
また、オーナー自身が高齢になると認知症などによって判断力が低下し、財産の管理が難しくなるリスクもあります。
これらを踏まえると、早い段階で対策を講じることが非常に重要です。
対策すべき課題
認知症や判断力の低下によるトラブル
オーナーが認知症を発症した場合、次のような問題が生じる可能性があります。
賃料収入や修繕費用など、金銭管理が困難になる
新たな賃貸借契約や売買契約を結んでも「判断能力が不十分」とされ、契約が無効と判断されるリスクがある
こうした事態を避けるためには、あらかじめ認知症対策として、任意後見契約や家族信託を活用し、信頼できる家族に管理を任せる仕組みを整えておくことが有効です。
相続時のトラブル
相続が発生すると、特に次の2点が問題になりやすいといえます。
不動産の遺産分割トラブル
不動産は物理的に分割できないため、「誰が相続するのか」「売却して分けるのか」で意見が対立しやすい財産です。また、不動産をどのように評価するのかでもめてしまうことがあります。兄弟姉妹など複数の相続人がいる場合、深刻な対立に発展するケースも少なくありません。
高額な相続税の問題
賃貸物件は資産評価額が高額になりやすく、相続税の負担が重くなる傾向があります。特に納税資金が十分に用意できない場合、「物件を売却して納税資金を確保せざるを得ない」といった事態に陥ることもあります。
不動産オーナーがとるべき対策とは?
賃貸物件を持つオーナーが安心して財産を次世代に引き継ぐためには、次のような準備が欠かせません。
遺言書の作成
誰に不動産を承継させるかを明確にすることで、相続人同士の争いを防ぐことができます。公正証書遺言で作成すれば、法的にも確実です。その際には、遺留分侵害額請求権のことも考慮しておきましょう。
家族信託や任意後見契約の活用
認知症対策として、財産管理を信頼できる家族に託す仕組みを整えておくことが重要です。特に賃貸経営は日々の管理業務が伴うため、事前の備えが不可欠です。
納税資金対策
生命保険の活用や、不動産の売却・資産の組み替えによって、相続税の納税資金を確保する工夫が必要です。
専門家との連携
不動産オーナーの場合は、弁護士だけでなく、税理士、不動産鑑定士などと協力し、総合的な相続対策を立てることが成功のカギとなります。
不動産の相続問題を弁護士に相談するメリット
不動産オーナーの相続対策は複雑で、法律・税務・不動産の知識が必要になります。弁護士に相談することで、次のようなメリットがあります。
相続人間のトラブルを未然に防止できる
遺言や家族信託など、法的に有効な手段を提案できる
納税資金対策を含め、資産全体を見据えたアドバイスが可能
もし紛争が起きても、代理人として交渉や訴訟まで対応できる
「まだ元気だから大丈夫」と思っていても、相続は突然訪れます。早めに相談し、準備を整えておくことが安心につながります。
不動産相続に関する問題は当事務所にご相談ください
賃貸物件を所有するオーナーの相続対策は、一般的な相続よりも複雑で、早い段階での準備が不可欠です。
遺言や信託の設計、納税資金の確保、相続人間の調整など、多岐にわたる課題がありますが、弁護士に相談することで解決の道筋を明確にできます。
当事務所では、これまで多くの不動産オーナーの相続対策をサポートしてきました。特に当事務所では、税理士、司法書士、不動産鑑定士、土地家屋調査士、FPなどの専門士業と密接なネットワークがあります。これらのネットワークを活用して総合的な対策が可能となります。
「自分の代でトラブルを残したくない」「家族に安心して財産を引き継ぎたい」とお考えの方は、どうぞお気軽にご相談ください。