遺産分割でやらないほうがよいこととは?弁護士が解説
遺産分割は、相続人にとって重要な手続きですが、進め方を誤るとトラブルを招く原因となります。相続人同士の関係を悪化させるだけでなく、法的な問題に発展する可能性もあります。本記事では、遺産分割を進める際に「やらないほうがよいこと」を解説します。
目次
感情的になって話し合いを進める
遺産分割では、相続人それぞれの思いが交錯するため、下手をすると感情のぶつけあいになりかねません。家族であるからこそ冷静な話し合いが重要です。いったん感情的になってしまうと、理性的な合意形成が難しくなり、関係が悪化する可能性があります。いったん感情的になると、エスカレートしてしまい、家族の関係は破綻します。特に、過去の家族間のトラブルが相続をきっかけに再燃することもあるため、冷静な対応を心がけましょう。
他の相続人に無断で財産を処分する
遺産分割が完了する前に、特定の相続人が勝手に財産を処分することは避けるべきです。例えば、相続財産の一部を売却したり、預金を引き出したりすると、他の相続人から不信感を抱かれ、法的な問題に発展する恐れがあります。財産の処分には、必ず全員の合意を得るようにしましょう。
書面を残さず口約束で決める
遺産分割の話し合いがまとまったとしても、書面に残さず口約束だけで済ませるのは危険です。後になって「そんな話は聞いていない」「約束が違う」といった争いが生じる可能性があります。悪意はなくとも人は都合のよい情報だけをセレクトして記憶しがちです。そのようなトラブルを避けるためにも、書面化しましょう。正式な合意書(遺産分割協議書)を作成し、全員が署名・押印することが望ましいです。
特定の相続人を排除しようとする
相続人の中には、疎遠になっている人や、関係が悪い人もいるかもしれません。しかし、法定相続人である限り、遺産分割の協議には参加する権利があります。特定の相続人を排除することはできません。もし、話し合うのが辛いなら、弁護士に依頼して弁護士を通じて協議をすることをお勧めします。
専門家に相談せずに素人判断で進める
遺産分割は、寄与分、特別受益、相続税や不動産の登記、遺留分などの専門的な知識が必要になることがあります。自己判断で進めると、後から税務上の不利益を受けたり、思わぬ法的トラブルに巻き込まれたりする可能性があります。弁護士や税理士などの専門家に相談しながら進めることをおすすめします。
期限を意識せずに放置する
遺産分割には、相続税の申告期限(相続開始から10か月以内)など、さまざまな期限が関係します。また、遺産分割を長期間放置すると、相続人の間で利害関係が変化し、話し合いがさらに難しくなることがあります。できるだけ早めに協議を進め、適切な手続きを踏むことが重要です。
遺産分割に関するお悩みは当事務所にご相談ください
遺産分割は、慎重に進める必要がある重要な手続きです。感情的にならず、法的なルールを守り、全員が納得できる形で話し合いを進めることが理想です。万が一、意見がまとまらない場合や、法律の解釈で悩む場合には、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。適切な手続きを踏み、円満な相続を実現しましょう。