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遺言の内容と異なる遺産分割はできる?相続人全員の合意・遺言執行者・贈与税の注意点を解説

2026.10.13

30秒でわかる結論

遺言書があっても、一定の条件を満たせば、遺言の内容と異なる遺産分割をすることは可能です。

典型的には、遺言によって財産を取得する相続人を含む相続人全員が、遺言とは異なる分け方に合意している場合です。国税庁も、特定の相続人に全遺産を与える遺言があるケースで、相続人全員が別の遺産分割をした場合の税務上の取扱いを示しています。

ただし、相続人以外の受遺者がいる場合、遺言執行者がいる場合、遺産分割を禁止する遺言がある場合などは、相続人全員の合意だけで自由に変更できるとは限りません。

また、いったん遺言どおりに不動産の名義変更や預貯金の取得をした後で別の人へ財産を移すと、贈与など別の法律関係として扱われる可能性があります。遺言と違う分け方を希望する場合は、相続手続を実行する前に検討することが重要です。

主な確認事項

結論

遺言と異なる遺産分割

一定の条件を満たせば可能

相続人全員の合意

原則として必要

相続人以外の受遺者がいる

受遺者の権利について別途確認が必要

遺言執行者がいる

遺言執行者の権限・対応を確認する

遺産分割禁止の指定がある

指定内容に従う必要がある

贈与税

適切な遺産分割なら直ちに贈与税が生じるわけではない

すでに遺言を実行した

後の移転が贈与等になる可能性がある

相続税の期限

原則10か月で、協議中でも当然には延長されない

Q.遺言書があっても遺言と異なる遺産分割はできますか?

A.遺言書があっても、遺言によって利益を受ける相続人を含む相続人全員が別の分け方に合意しているなど、一定の条件を満たせば、遺言と異なる遺産分割が可能です。

遺言書は、亡くなった方が財産を誰にどのように承継させたいかを示す重要な意思表示です。そのため、相続では原則として遺言の内容を確認し、その内容に沿って手続を進めます。

一方、相続が始まった後に、遺言によって財産を取得する人自身も含めて、

「遺言とは別の分け方にしたい」

と相続人全員が合意する場合があります。

国税庁は、特定の相続人に全遺産を与える旨の遺言があるケースでも、相続人全員が異なる遺産分割をした場合には、遺言で利益を受ける相続人がその利益を事実上放棄し、共同相続人間で遺産分割が行われたものとして扱う考え方を明示しています。

したがって、「遺言書がある以上、一字一句そのとおりに財産を分けなければならない」とは限りません。

Q.遺言と異なる遺産分割には相続人全員の合意が必要ですか?

A.共同相続人による遺産分割として遺言と異なる分け方をする場合は、原則として相続人全員の合意が必要です。

遺産分割協議とは、相続人全員で、誰がどの相続財産を取得するかを決める話し合いです。

民法907条は、共同相続人が遺産の分割を協議できることを定めています。国税庁の相続制度の解説でも、相続人間の合意があれば、法定相続分や指定相続分と異なる分割が可能と説明されています。

たとえば、相続人が、

  • 長男
  • 次男
  • 長女

の3人である場合、長男と次男だけで、

「遺言とは違う分け方にしよう」

と決めても、長女を除外した遺産分割協議を有効に成立させることはできません。

そのため、遺産分割を始める前には戸籍を確認し、誰が相続人なのかを正確に確定しておく必要があります。

Q.「長男に全財産を相続させる」という遺言でも変更できますか?

A.「長男に全財産を相続させる」という遺言でも、長男を含む必要な関係者全員が合意すれば、別の分け方が認められる場合があります。

たとえば、父が、

「私の全財産を長男Aに相続させる」

という遺言を残し、相続人が長男Aと次男Bの2人だけだったとします。

父の死後、長男Aが、

「父の意思は分かるが、弟との関係も考えて半分ずつにしたい」

と希望し、次男Bも同意した場合です。

国税庁は、これと近い「全遺産を特定の相続人へ与える遺言があるが、相続人全員で別の遺産分割をしたケース」について、その分割協議の内容に基づいて相続税を計算する取扱いを示しています。

もっとも、受遺者や遺言執行者など別の関係者がいる場合は、さらに検討が必要です。

Q.相続人以外の受遺者がいる場合も変更できますか?

A.相続人以外の受遺者がいる場合、相続人全員の合意だけで受遺者の権利をなくすことはできません。

受遺者とは、遺言によって財産を受け取る人です。

たとえば、父の遺言書に、

  • 自宅は長男Aに相続させる
  • 預金1,000万円は友人Bに遺贈する

と書かれていたとします。

長男Aなどの相続人全員が、

「遺言とは違う内容で、財産を相続人だけで分けよう」

と合意しても、友人Bへの遺贈を当然に消すことはできません。

友人Bが遺贈を受ける権利を持っているためです。

このようなケースでは、受遺者が遺贈を放棄する意思があるのか、遺贈の種類が何かなどを確認する必要があります。

そのため、「相続人全員が同意すれば必ず遺言を変更できる」という説明は正確ではありません。

Q.遺言執行者がいる場合も遺言と異なる遺産分割はできますか?

A.遺言執行者がいる場合は、相続人だけで手続を進めず、遺言執行者の権限と遺言内容を確認する必要があります。

遺言執行者とは、遺言の内容を実現するために必要な手続を行う人です。

民法1012条では、遺言執行者には遺言内容を実現するため、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な行為を行う権利義務が認められています。

参考となる実務解説でも、遺言執行者が定められている場合には、その権限を無視して遺言と異なる処理をすることは適切ではないとされています。

また、遺言執行者の権限をめぐっては、遺言内容と異なる所有権移転登記に関する最高裁判例などもあり、実際の処理は遺言の内容や遺言執行者に与えられた権限によって異なります。

したがって、遺言執行者がいる場合には、

  1. 遺言執行者が誰か
  2. どの財産が執行対象か
  3. 相続人全員が別の分け方を希望していること
  4. 遺言執行者がどのように対応するか

を確認してから進めることが重要です。

Q.遺言執行者を無視して財産を処分できますか?

A.遺言執行者がいる場合、相続人が遺言の執行を妨げる行為を自由に行えるわけではありません。

民法1013条は、遺言執行者がいる場合の相続人による遺言執行妨害行為を制限しています。

そのため、

「相続人全員が家族なのだから自由にしてよい」

と考え、遺言執行者に知らせずに不動産を処分したり、預貯金を移動したりするのは避けたほうが安全です。

特に不動産について遺言と異なる登記を行う場合には、その登記の効力や遺言執行者の権限が問題になることがあります。

Q.遺言で遺産分割が禁止されている場合はどうなりますか?

A.被相続人が遺言で一定期間の遺産分割を禁止している場合は、その指定を無視して自由に遺産分割できるとは限りません。

民法908条では、被相続人が遺言によって一定期間、遺産の分割を禁止できる制度が定められています。

国税庁の相続制度の解説でも、被相続人が遺言で遺産分割を禁じた場合には、通常の遺産分割が制限されることが説明されています。

したがって、遺言書を確認するときには、

「誰がどの財産を取得するか」

だけを見るのでは不十分です。

  • 遺産分割禁止
  • 遺言執行者
  • 受遺者
  • 条件や負担
  • 予備的な遺言

など、遺言書全体を確認する必要があります。

Q.「相続させる」と「遺贈する」では法律上の扱いが違いますか?

A.「相続させる」という遺言と「遺贈する」という遺言では、財産を取得する人の立場や法的な処理が異なることがあります。

たとえば、

「長男Aに水戸市の自宅を相続させる」

という記載と、

「友人Bに水戸市の自宅を遺贈する」

という記載では、法律関係が同じとは限りません。

特定の財産を特定の相続人に承継させる遺言については、遺言の文言や内容に応じて「特定財産承継遺言」などとして扱われます。

一方、相続人ではない第三者へ財産を与える場合は、通常は遺贈が問題となります。

過去の最高裁判例でも、「相続させる」旨の遺言について、一定の場合には相続開始と同時に対象財産が指定された相続人へ承継されるとの考え方が示されています。

そのため、遺言と違う遺産分割ができるか判断するときには、単に「遺言があるか」ではなく、具体的に誰へ、どの財産を、どのような文言で取得させているのかを確認する必要があります。

Q.遺言と違う遺産分割をすると贈与税がかかりますか?

A.相続人全員が適切に遺産分割を行った場合、遺言と異なる分け方をしただけで直ちに贈与税がかかるわけではありません。

国税庁は、特定の相続人に全遺産を与える遺言があるにもかかわらず、相続人全員で異なる遺産分割をした場合について、遺言で財産を取得する予定だった相続人が遺贈を事実上放棄したうえで、共同相続人間で遺産分割したものと扱うとしています。

このケースでは、他の相続人への贈与があったものとして贈与税が課税されることにはならず、実際の遺産分割内容によって各相続人の相続税の課税価格を計算します。

ただし、この取扱いは一定の事実関係を前提としています。

すでに遺言どおり財産を取得した後に、その財産を他の人へ移した場合は、別途贈与として扱われる可能性があります。

税務上の最終判断は、財産の移転時期や遺言の内容によって異なるため、金額が大きい場合には税理士への確認が必要です。

Q.一度遺言どおりに名義変更した後でも分け直せますか?

A.遺言に従って財産取得を完了した後に別の人へ財産を移すと、遺産分割ではなく贈与・売買など別の法律行為と評価される可能性があります。

たとえば、

「水戸市の自宅を長男に相続させる」

という遺言に基づき、自宅をすでに長男名義へ相続登記したとします。

その後、

「兄弟で話し合ったので次男名義に変えたい」

として長男から次男へ所有権を移す場合、最初から共同相続人間で遺産分割をしたケースとは事情が異なります。

その結果、

  • 贈与税
  • 不動産取得税
  • 登録免許税
  • 譲渡所得税

などが問題になる可能性があります。

したがって、遺言とは違う分け方を希望するのであれば、不動産の相続登記、預貯金の払戻し、証券の名義変更などを行う前に方針を決めることが重要です。

Q.遺言と違う遺産分割では相続税の申告期限にも注意が必要です

A.遺言と異なる遺産分割について話し合っていても、相続税の申告・納税期限が当然に延長されるわけではありません。

相続税の申告・納税期限は、原則として被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内です。

国税庁は、申告期限までに遺産分割が終わっていない場合には、いったん民法上の相続分などに基づいて相続税申告を行う必要があることも説明しています。

そのため、

「家族で話し合っているから申告は後でよい」

ということにはなりません。

遺産に不動産や多額の預貯金、有価証券などが含まれている場合は、遺産分割協議と並行して相続税の確認を進める必要があります。

Q.遺留分がある場合でも遺言と違う分け方にできますか?

A.遺留分を持つ相続人を含む必要な関係者全員が合意できれば、遺留分をめぐる請求をする前に、別の分け方を検討できる場合があります。

遺留分とは、兄弟姉妹以外の一定の相続人に法律上保障された最低限の取り分です。

たとえば、父が、

「全財産を長男に相続させる」

という遺言を残していた場合、他の子には遺留分侵害額請求が認められる可能性があります。

この場合、長男と他の子が話し合い、

「遺留分侵害額請求をするのではなく、最初から双方が納得できる割合で分けよう」

と合意することも考えられます。

ただし、相続人以外の受遺者がいる場合などは、その権利を別途検討する必要があります。

具体例1|水戸市の自宅を長男に相続させる遺言がある場合

長男を含む相続人全員が合意し、他に権利を持つ受遺者などがいなければ、遺言とは異なる遺産分割を検討できる場合があります。

水戸市に住んでいた父Aさんが亡くなりました。

相続人は、

  • 長男B
  • 次男C

の2人です。

Aさんの遺産は、

  • 水戸市の自宅:3,000万円
  • 預貯金:3,000万円

合計6,000万円でした。

Aさんは、

「すべての財産を長男Bに相続させる」

という遺言を残していました。

しかし、長男Bは、

「自分だけで全部取得するのではなく、弟Cと公平に分けたい」

と考えました。

BとCの双方が合意し、他に受遺者や遺言上の制約がない場合には、遺言と異なる内容で共同相続人間の遺産分割をすることが考えられます。

たとえば、

  • 長男B:水戸市の自宅3,000万円
  • 次男C:預貯金3,000万円

という分け方です。

この場合、まず長男Bが6,000万円全部を取得し、その後3,000万円をCへ渡すのではなく、最初から共同相続人間の遺産分割として処理することが重要です。

具体例2|相続人以外への遺贈がある場合

相続人以外への遺贈がある場合、相続人だけの合意では、その受遺者の権利を消すことはできません。

茨城県内に住んでいた父Aさんが、

「自宅は長男Bへ相続させる」

「預金1,000万円は友人Cへ遺贈する」

という遺言を残していたとします。

相続人であるBとその兄弟が、

「家族だけで遺産を分けたい」

と全員合意しても、友人Cは相続人ではないものの、遺言によって財産を受ける立場にあります。

したがって、Cの権利を無視して1,000万円を相続人間で分けることはできません。

Cが遺贈を放棄するかどうかなどを別途確認する必要があります。

Q.遺言と異なる遺産分割をする手続の流れは?

A.遺言と異なる遺産分割を検討する場合は、遺言書と相続関係を確認したうえで、受遺者・遺言執行者・税務への影響を整理してから遺産分割協議書を作成します。

一般的な流れは次のとおりです。

手順

内容

1

遺言書の全文を確認する

2

戸籍を集めて相続人を確定する

3

受遺者の有無を確認する

4

遺言執行者の有無・権限を確認する

5

相続財産・負債を調査する

6

相続人全員で分け方を話し合う

7

税務・登記への影響を確認する

8

遺産分割協議書を作成する

9

不動産・金融機関等の相続手続を行う

10

必要に応じて相続税申告を行う

遺言があるケースでは、通常の遺産分割より確認事項が増えることがあります。

特に「遺言どおりの取得を実行してから考える」のではなく、財産移転前に全体を整理することが重要です。

Q.遺言と異なる遺産分割で確認する必要書類は?

A.遺言書、戸籍、相続財産資料、遺言執行者に関する資料などを確認すると、遺言と異なる遺産分割が可能か判断しやすくなります。

必要資料

主な確認事項

遺言書

誰に何を取得させる内容か

被相続人の戸籍等

相続人を確定する

相続人の戸籍

相続関係を確認する

遺言執行者に関する記載

執行者の有無・権限

財産目録

相続財産全体を確認する

不動産登記事項証明書

不動産の所有・登記状況

固定資産評価証明書等

不動産評価・登記等

預貯金残高資料

預貯金額を確認する

有価証券資料

株式等の内容を確認する

遺産分割協議書

最終的な合意内容を記録する

印鑑証明書

登記や金融機関手続等に使用

自筆証書遺言が自宅などで見つかった場合は、家庭裁判所による検認が必要かも確認します。

国税庁も、公正証書遺言および法務局の自筆証書遺言書保管制度で保管された遺言書については、家庭裁判所の検認が不要であることを案内しています。

よくある質問

Q.遺言書を無視して相続人全員で遺産分割してもよいですか?

A.一定の場合には可能ですが、遺言書を単純に「無視する」と考えるのは適切ではありません。

相続人全員の合意に加え、受遺者、遺言執行者、遺産分割禁止などを確認する必要があります。遺言書全体を確認したうえで、別の遺産分割が可能か判断しましょう。

Q.相続人全員が同意すれば必ず遺言と違う分け方にできますか?

A.いいえ。相続人全員の同意があっても、必ず変更できるとは限りません。

相続人以外の受遺者がいる場合や、遺言執行者がいる場合、遺産分割禁止の指定がある場合などは別途検討が必要です。

Q.遺言と違う遺産分割をすると贈与税がかかりますか?

A.適切な共同相続人間の遺産分割として行われる場合には、直ちに贈与税がかかるわけではありません。

国税庁も、全遺産を特定の相続人へ与える遺言がある場合に、相続人全員で別の分割をした一定のケースでは贈与税を課さない取扱いを示しています。

Q.遺言執行者がいても遺言内容を変更できますか?

A.可能な場合はありますが、遺言執行者を無視して相続人だけで手続を進めるべきではありません。

遺言執行者には遺言内容を実現する権限があります。遺言書と遺言執行者の権限を確認し、具体的な処理方法を整理する必要があります。

Q.遺言書どおりに相続登記した後でも分け直せますか?

A.財産を移すこと自体は可能な場合がありますが、後の移転が遺産分割ではなく贈与・売買などとして扱われる可能性があります。

税金や登記費用が変わることもあるため、遺言とは違う分け方を考えている場合は、最初の相続登記前に方針を決めることが重要です。

Q.遺言書と遺産分割協議書ではどちらが優先されますか?

A.通常は遺言書の内容を前提に相続関係を確認しますが、必要な関係者全員が適法に別の遺産分割へ合意した場合には、その合意に基づく処理が可能な場合があります。

「常に遺言が優先」「常に遺産分割協議が優先」と単純に決められるものではなく、遺言の内容、受遺者、遺言執行者などを確認する必要があります。

Q.遺言と異なる遺産分割について弁護士に相談した方がよいケース

A.遺言の解釈や関係者の権利が複雑な場合は、財産を移転する前に弁護士へ相談すると、後から登記や税務をやり直すリスクを減らしやすくなります。

特に次のような場合には、早めの相談を検討するとよいでしょう。

  • 遺言とは別の分け方を相続人全員が希望している
  • 一部の相続人が遺言内容に反対している
  • 相続人以外の受遺者がいる
  • 遺言執行者が指定されている
  • 遺言書の意味が分からない
  • 「相続させる」「遺贈する」などの記載がある
  • 遺留分が問題になっている
  • 水戸市や茨城県内の不動産が相続財産に含まれている
  • すでに相続登記や預貯金の払戻しをしている
  • 相続税が発生する可能性がある
  • 相続人同士の話し合いがまとまらない

特に不動産を一度取得した後で別の人へ名義を移すと、税金や登記の扱いが複雑になることがあります。

「まだ遺言書を見つけただけで何も手続していない」という段階であれば、選択肢を整理しやすいといえます。

まとめ|遺言と異なる遺産分割は可能だが、全員合意だけで判断しない

遺言書があっても、遺言によって利益を受ける相続人を含む必要な関係者が合意するなど、一定の条件を満たせば遺言と異なる遺産分割が可能です。

国税庁も、特定の相続人に全遺産を与える遺言があるケースについて、相続人全員が別の遺産分割をした場合には、実際の分割内容に基づいて相続税を計算し、一定の場合には贈与税を課さない取扱いを示しています。

ただし、

  • 相続人以外の受遺者がいる
  • 遺言執行者がいる
  • 遺産分割禁止の指定がある
  • すでに遺言どおり財産を取得している

といったケースでは、相続人全員の合意だけで処理できるとは限りません。

遺言とは異なる分け方を希望する場合には、不動産の相続登記や預貯金の払戻しをする前に、遺言書・戸籍・財産資料を確認して方針を決めることが重要です。

監修:みとみらい法律事務所

みとみらい法律事務所では、水戸市を中心とする茨城県内の相続、遺産分割、遺言、遺留分などに関する法律相談に対応しています。

「遺言書が見つかったが、家族は別の分け方を希望している」「遺言執行者や受遺者がいて手続方法が分からない」「遺言内容をめぐって相続人間で意見が分かれている」といった場合にも、具体的な遺言内容や相続関係を確認しながら法的な問題点を整理できます。

※本記事は一般的な法律情報を提供することを目的としたものであり、個別の事案に対する法的助言ではありません。税務上の取扱いについては具体的な事情によって結論が異なるため、必要に応じて税理士への確認も必要です。

根拠法令・参考公的資料

  • 民法907条(遺産の分割の協議または審判)
  • 民法908条(遺産分割の方法の指定・遺産分割の禁止)
  • 民法1012条(遺言執行者の権利義務)
  • 民法1013条(遺言の執行を妨げる行為)
  • 民法1042条以下(遺留分)
  • 国税庁「No.4176 遺言書の内容と異なる遺産分割をした場合の相続税と贈与税」
  • 国税庁「遺言書の内容と異なる遺産の分割と贈与税」
  • 国税庁「No.4202 相続税の申告のために必要な準備」
  • 国税庁「相続税のあらまし・遺産分割の考え方」

 

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