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【相談事例】農家の古い実家と借金をめぐる相続放棄の判断とは?

2025.07.22

依頼者情報の整理

氏名

吉弘さん(仮名)

住所

茨城県那珂市

相談者の立場

被相続人(父・清美さん)の長男

被相続人

清美さん(2025年5月7日死去)

相続人

吉弘さん(長男)、正広さん(次男)、美穂さん(長女)

相談者の背景事情

「父が亡くなりました。古い農家の実家には弟が住んでいたんですが、父は借金もあり、相続をどうするべきか悩んでいます。実家の土地と建物、それに田んぼもあるんですが、ほとんど資産価値はなく、むしろ維持費や管理の負担の方が大きいのではと感じています。父の借金は6社から約130万円。しかも、姉とは連絡が取れていません。相続放棄すべきか、それとも…と悩んで先生に相談に伺いました。」

質問と回答

質問1

「父に借金があり、相続放棄を考えています。何に注意すればいいですか?」

回答

相続放棄は「自分が相続人であることを知った日から3か月以内」に家庭裁判所に申述する必要があります。被相続人が亡くなった事実だけでなく、自分が相続人になったと明確に認識した日が起算点となります。他の相続人が全員放棄したことで自分に相続権が回ってきた場合、その事実を知った日からカウントが始まります。相続放棄後は借金を返済する義務は消えますが、相続財産に手をつけるような行為は避けるべきです(例:預金を引き出す、家を売却する等)。

質問2

「父が生前使っていた携帯電話や水道・電気はどうしたらいいですか?」

回答

解約の手続き自体は可能です。ただし、請求書を支払う行為は、「借金の承継=相続の意思表示」と誤解されるおそれがあります。そのため、「相続放棄予定であるが解約のために連絡した」旨を明確に伝え、支払いをしないことが大切です。電話番号や住所を伝えてしまっていても、丁寧に事情を説明すれば過度に心配する必要はありません。

質問3

「父の不動産(実家や田んぼ)は価値がなく、むしろ負担になりそうです。放棄しても管理義務は残りますか?」

回答

2023年の民法改正により、相続放棄をしていても「相続財産を実際に占有・管理している人」には一定の管理義務が生じます。たとえば、弟さんが実家に住んでいる場合は、次の管理者が見つかるまでの間、管理責任を負う可能性があります。空き家となる前に引っ越す、あるいは隣家への迷惑がないよう最低限の修繕(鍵の修理等)をしておくことが望ましいでしょう。

要点整理

• 相続放棄の3か月ルールは「相続人になったと知った日」が起算点
• 財産に手を付ける(処分・利用)は放棄の妨げになる
• 携帯・水道等の契約は「支払わずに解約手続き」を行う
• 民法改正により、実際に不動産を使用している者は一時的に管理責任が発生する
• 他の相続人への連絡は可能な範囲で行い、放棄の意向を共有しておくとよい

弁護士所感|相続放棄は手続きの正確さがカギ

今回のように、資産よりも負債や管理リスクが大きい相続では、相続放棄は極めて合理的な選択肢です。特に農地や古家付きの不動産は、将来的な維持コストや第三者への迷惑リスクも伴うため、安易に「受け取る前提」で考えるのは危険です。
一方で、相続放棄には期限と手続きが厳格に定められており、知らないうちに相続人になっていたというケースでも、3か月ルールが適用される点には要注意です。また、遺品整理や生活インフラの解約など、「善意の行動」が相続の意思と誤解されるリスクもあります。
今回のようなケースでは、できるだけ早く専門家に相談し、他の相続人との意思疎通を図ることがスムーズな問題解決につながります。実家の相続でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

相続放棄や不動産処分のご相談は、みとみらい法律事務所へ

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