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親の相続で弟と揉めないために!協議書のサイン前に確認すべきポイントとは?

2024.10.17

親の相続に関するご相談事例

親が亡くなった後、相続手続きがスムーズに進むことを願っていても、兄弟間のトラブルや協議書の内容が原因で思わぬ問題が発生することがあります。

特に、相続協議書にサインする際は注意が必要です。一度署名すると内容を撤回できないことも多く、後から「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースも。

この記事では、相続手続きの際に気を付けるべき協議書の内容や遺言書の重要性について、具体的な相談事例を基に解説します。相続トラブルを未然に防ぎ、安心して手続きを進めるためのヒントをご紹介します。

  1. 依頼者情報の整理

相談者

小林さん(匿名) 水戸市 男性、60代

被相続との関係

被相続人は父、相続人は相談者の母(90歳)、弟

 

  1. ご相談背景

「私は水戸市に住んでいる小林といいます。父が亡くなり、相続が発生しました。母は90歳で、相続を放棄すると言っています。弟も自分は要らないと言っていますが、以前から弟が実家の増築部分に住んでいます。実家を相続はしないがそのまま実家に住むつもりのようです。弟は父から多額の援助を受けています。相続の手続きが複雑でどう進めてよいか分かりません。」

 

  1. ご相談内容と弁護士とのやり取り

質問1

「弟が書いてきた遺産協議書が専門的すぎて内容理解できません。このままサインしていいのでしょうか?」

回答

「協議書の内容を確認せずにサインしてしまうと、後から『こんなはずではなかった』と感じても、変更することができない場合があります。ですので、協議書にサインする前に、必ず内容を精査し、自分にとって不利な条件が記載されていないかを確認することが必要です。

特に、専門的な言葉や法律用語が含まれている場合、それが何を意味するのか、どのような影響を及ぼすのかを理解しておくことが大切です。

分からない部分があれば、弁護士などの専門家に確認することを強くお勧めします。協議書は、相続人全員が合意し、署名することで効力を持つものです。したがって、弟さんとの話し合いを進めながら、合意できない部分があれば、その点についても再度話し合うことが必要です。

一度協議書を作成し署名をしてしまうと、その内容に基づいて法的な効果が生じます。原則として、一度作成した協議書は簡単には撤回できません。撤回できるケースは限られており、基本的には書かれている内容がそのまま適用されることになります。

今回の協議書の内容によっては、あなたが想定していない負担が生じたり、不動産の扱いや負担が大きくなる可能性があります。

この協議書の内容をみると、たとえば、固定資産税や建物の修繕費や水道光熱費などの費用が全てあなたに負担されるような内容と読むことができます。

今回のようなケースでは、慎重な対応が求められます。」

 

質問2

「父が生前、弟に多額の金銭援助をしていたのですが、これは特別受益として考慮されますか?」

回答

「生前に被相続人であるお父様から弟さんに対して行われた金銭的援助が特別受益として扱われるかどうかは、遺産分割を考える上で重要なポイントです。いわゆる「特別受益」にあたるかどうかです。

「特別受益」とは、被相続人が生前に相続人に対して行った贈与や援助のことです。これが相続財産の分配に影響を与える可能性があります。特別受益に該当する場合、その分を相続分から差し引いて計算することになります。

たとえば、弟さんが生前にお父様から大きな金銭的援助を受けていた場合、その援助が特別受益として認められると、その分だけ弟さんの相続分が減ることになります。

ただし、特別受益と認められるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。まず、金銭援助を受けたことを証明できることが重要です。たとえば、銀行の振込明細や借用書、口約束ではなく書面での証拠があると、特別受益として認められる可能性が高くなります。

逆に、証拠がない場合は、特別受益と認定されないこともあります。また、援助が一時的なものであったか、生活を支えるための贈与であったかによっても判断が異なる場合があります。」

 

質問3

「私には妻がいますが、子はいません。もし私が亡くなると、どうなりますか? 財産をすべて妻に相続させることはできるのでしょうか?」

回答

「ご夫婦にお子さんがいない場合、遺言書がなければ法定相続分に従って相続が進むことになります。この場合、配偶者である妻が相続分の3/4を取得し、残りの1/4は兄弟である弟さんに相続権が発生します。これは民法で定められている法定相続分の割合です。

しかし、遺言書があれば、法定相続分にかかわらず、あなたの意思を反映した形で財産を分配することができます。つまり、全ての財産を妻に相続させたい場合は、遺言書にその旨を明確に記載することで実現可能です。

一般的に遺言書で誰かに全てを相続させる内容の遺言をすると遺留分侵害の問題が生じます。しかし、兄弟姉妹には遺留分がありません。遺言書を作ってあげておけば、すべての財産を配偶者に遺してあげることができます。

遺言書を作成しないと、弟さんにも相続権が発生するため、将来的にトラブルが起こる可能性があります。例えば、弟さんが相続分を主張して不動産や財産の分割を求めるケースも考えられます。最近は、そのようなケースが増えています。トラブルを避けるためにも、遺言書の作成は非常に重要です。

遺言書を作成する際には、、自筆証書遺言という方法もありますが、この場合、内容に不備があったり、手続きに問題があると無効となる可能性があるため、公正証書遺言という形で作成することをお勧めします。これは、公証役場で公証人の立会いのもとで作成されるもので、法的な効力が高く、後のトラブルを未然に防ぐことができます。」

 

  1. アドバイスの要点

協議書は一度署名すると撤回が難しく、内容に従って相続が進むため、慎重に確認することが大切。

遺言書を作成することで、子がいない場合でも配偶者に財産を確実に相続させることができる。

特別受益に該当する金銭援助がある場合は、証拠を基に相続分の調整が行われる可能性がある。

 

  1. 弁護士所感(結論)

今回の相談事例では、家族間での合意が基本となりますが、協議書の内容や相続の手続きが非常に複雑です。特に、協議書を一度作成してしまうと撤回が難しく、後々のトラブルにつながることも考えられます。相続の分割や負担の公平性を保つためにも、弁護士のアドバイスを受けながら協議書の内容をしっかり確認することが重要です。また、将来的な相続トラブルを避けるためには、早期に遺言書を作成することが不可欠です。法的な手続きと家族間の話し合いを進め、安心して相続を行える環境を整えることが大切です。

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