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相続財産が見当たらない?現金・車の確認と調停の進め方

2024.10.11

両親が亡くなり、相続手続きを進める中で、現金や車など一部の財産が見当たらないことに直面した相談者。家族間の相続問題を解決するために調停が進められていますが、片見分けとして欲しい家具や宝石類の話し合いも含め、問題が複雑化しています。本記事では、相続財産の確認方法や調停の流れ、そして弁護士のアドバイスをもとに、どのように相続問題を解決していくべきかを探ります。

ご相談内容概要

今回の相談者は、両親が亡くなり相続問題に直面している状況にあります。遺産の現金や家具、車の所在確認が主な焦点であり、家族間での遺産分割をめぐる話し合いが進んでいます。また、調停を弟が申し立てし、家庭裁判所から通知が来ています。これから、どのように相続の話し合いをしていくかが今後の課題となっています。

 

ご相談者属性

相談者 

Sさん 女性 50歳 水戸市

被相続人

父 相続人 Sさん 弟

ご相談背景

「父(水戸市)が亡くなり、遺産相続の手続きが必要になりました。家族で協力して遺産を整理していたところ、いくつかの疑問が出てきました。
特に、父が生前に持っていたはずの現金や車が見当たらないことが気になっています

以前に、父が現金をしまっていたような記憶があり、今日は家の中を整理して現金を探しましたが、ほとんど見つからず、弟が先に探して持って行ったのではないかという不安があります。車も無くなっていて、父の名義で車があったのですが、それもどこかに行ってしまいました。

現金や車が消えた理由がわからず、これからの遺産分割調停でどう向き合えばいいのか悩んでいます。」

 

弁護士への質問と回答

質問1

「父が生前に持っていた現金や車が見つからないのですが、どうすれば良いでしょうか?」

回答1

相続においては、遺産を確定することが重要です。現金や財産が見当たらない場合、まずは他の相続人や家族に確認を取ることが重要です。

今回の場合、弟さんが現金や車について知っている場合はよいのですが、現金や車などなかった、知らないと否定する場合があります。そうなると調停では解決できません。

現金や車があったかどうか、遺産に含まれるかどうかが争いとなると、家庭裁判所ではその確認は難しいため、地方裁判所で遺産を確認する訴訟をしなければなりません。

裁判ですから、証拠でしっかりと証明していかなければなりません。証拠がなければ裁判官は遺産があったと認めてはくれません。

 

質問2

「初めて、家庭裁判所の調停手続に出席します。調停はどのように進むのですか?弟と顔を合わせることはありますか?」

回答2

まず、お互いの控え室は別です。そのため弟さんと顔を合わせることはありません。また、調停室でも、交互に話を聞いていくスタイルで進むので、顔を合わせて話し合うということはありません。安心してください。

調停は話し合いの手続きです。調停委員が仲介し、交互に話を聞いて、双方の意見を調整しながら、可能な限り合意を目指します。調停は段階的に進みます。相続人の確認、遺言書の有無の確認、そして、相続財産の確認です。

今回も、調停申立書に遺産目録がついていますので、それを一つずつ確認して、漏れがないか、また、被相続人のものではないものが遺産に含まれていないか確認してください。なお、不動産については、評価額をどうするかを決めなければなりません。一般的には、固定資産税評価額や相続税評価額をベースにして、分割の話し合いを進めることが多いです。

調停当日ですが、今回は、私が代理人として同行します。もし、調停委員の話していることがわからないときは、私がサポートしますので、安心してください。必要があれば、鈴木さんと一緒に調停委員に説明をします。心配は要りません。

 

 質問3

家具や宝石の片見分けはどう進めるべきか?

回答3

家具や宝石類などの片見分けについては、これらを相続財産の一部として調停の場で確認しておくことが重要です。これをしておかないと、対象財産から漏れてしまい、そのために、また、分けるために話をしなければなりません。

 

弁護士の所感

今回のケースでは、相続における財産の確認が重要な課題です。特に現金や家具、車といった動産の所在確認が焦点となっており、相続財産の一部が見つからない場合、財産の把握や調停の場で、適切な主張を行うことは複雑で、そのことで感情的な対立が深まることもあります

今回はすでに遺産分割調停が始まっています。当事者だけで調停を進めることもできないわけではありませんが、遺産分割調停は、家族間の大切な話し合いである一方、法律の知識や複雑な手続きが求められる場面も多くあります。

そのため、弁護士の助言を受けることで、ご自身の権利や手続きをより正確に理解でき、不安を軽減しながら、納得のいく解決を導けるのではないでしょうか。

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