不仲の親族との縁を切るための相続放棄
- 2024.07.26
依頼者の属性
20代 常陸太田市 女性
争点
不仲の親族との話し合いを避けたい
相談背景
ホームページを検索してのご相談。
祖母が死亡したとの連絡が叔母からあった。相談者は、父が死亡したため、祖母の代襲相続人である。父が死亡した後に、叔母と母が不仲となったため、母と相談者は父の実家を出て、現在、別のところで生活をしている。生活には困っていない。もし、自分が代襲相続人として相続すると、相続人である叔母たちと遺産分割協議をしなくてはならなくなるが、それが精神的に苦痛であるので、相続放棄をして遺産分割協議をしなくてもよい状態にしたい。相続放棄後の、叔母たちへの連絡もすべて任せたいのことであった。
弁護士の対応
受任後、すぐに依頼者の叔母たちへ「相続放棄をするので、今後の連絡は、依頼者ではなく、弁護士宛にお願いしたい」との内容の通知を送った。
家庭裁判所へ相続放棄の申述を行い、無事に、受理された。
受理証明書の写しを依頼者の叔母へ送付し、相続放棄が受理されたので、今後は残りの相続人で遺産分割の協議を行って欲しいと伝えた。
結果
相続放棄が受理された。相続人の叔母からの連絡はその後なかった。依頼者からは、親族との対応をせずに済ませることができたと喜ばれた。
弁護士所感
少し前は、負債が多いので、それを引き継ぎたくないため相続放棄をしたいという依頼が多かったが、現在は、親族と遺産分割協議をするなどは精神的に辛いので、それを避けるために、相続放棄をしたいという依頼が増えている。弁護士として、相続放棄手続以外にも、親族への対応を行い、依頼者の精神的な負担を軽減することが重要である。