相続調査の実施により140万円の遺留分侵害額が判明した事案
- 2023.10.13
依頼者の属性
水戸市にお住まい 40代 女性
争点
遺留分侵害額の前提となる遺産の調査
相談背景
遠方の他県に祖母が死亡。祖母は生前に自筆の遺言書を作成し、家庭裁判所で検認を受けていた。
遺言書の内容は、すべての遺産を相談者の叔父に相続させるとの内容であった。相談者の父が早く亡くなっていたため、祖母の相続について、相談者が代襲相続人であった。相談者は遺留分を請求したいとのことであった。
遺留分侵害で取得できる金額の問題ではなく、取得できる金額が少なくても叔父に対して自分にも権利があるということを知ってもらいたいとの気持ちがあった。ただし、直接話し合うのはストレスとなるので、弁護士に代理人をお願いしたいとのことであった。
弁護士の対応
依頼者の戸籍謄本からたどって被相続人である祖母及び相続人である叔父の戸籍謄本を取得した。
その後、祖母が住んでいた地域の金融機関に預貯金の有無を紹介し、有りとの回答をした金融機関から取引明細書を取得した。また、不動産については市役所に固定資産税の明細書を取り寄せした。これらをもとに、遺産目録を作成し、遺留分を計算した。また、検認済みの自筆証書遺言を取得した。相手方叔父に、遺留分侵害額請求の通知を送り、遺留分侵害額について交渉し、合意書を作成した。
結果
相談者が獲得した遺留分侵害額は約140万円であった。
弁護士所感
弁護士が介在したことによって、スムーズに合意に至ることができた。もし、弁護士が入らなければ、直接当事者間で話し合いをしなければならず、ちょっとしたことでお互いに感情的になり、強いストレスを感じることとなったと思われる。