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内縁の夫が内縁の妻に死因贈与契約で預金を贈与したが、銀行が払い戻しに応じてくれないので、内縁の夫の相続人に対し、預金が死因贈与により内縁の妻に帰属したことの確認を求めて訴訟提起した事例。

2022.06.07
貯金
相続財産

預貯金

被相続人との関係

内縁の夫

相談背景

ご依頼者は笠間市在住の女性の方で、内縁の夫と永年にわたり同居をしていました。

内縁の夫の相続人は、子と代襲相続による孫たちでした。内縁の夫は、自分の死後に生活費に困るだろうと考えて、自分名義の預金を内縁の妻に対して死因贈与する旨の契約書を作成してくれました。契約書には実印が押されて、印鑑証明書が付されていました。内縁の夫が亡くなった後に、この死因贈与契約書を銀行の窓口に持参したところ、内縁の夫の相続人から、内縁の夫の預金が死因贈与契約により、ご相談者に帰属することになった旨を確認する旨の書類がなければ払い戻しには応じられないと言われました。預金は約400万円ありました。ところが、内縁の夫の子や孫たちとはこれまで連絡を取ったこともなかったため、すでに数人からは自分たちは内縁の夫と縁を切っているので関係を持ちたくないとの回答があり、協力は得られない見込みとなりました。手詰まりの状態となったことから、相談に見えて、ご依頼を受けました。

弁護士の対応

相続人が多数であり、交渉により書面を取得するのは困難であったことから、預金がご相談者に帰属したことの確認を求める訴訟を提起しました。

最初の段階で8名おりましたが、被告として訴えられた相続人が、次々に、相続放棄をしていきました。その結果、子孫全員が相続放棄をしてしまい、相続人は、内縁の夫の兄弟姉妹、兄弟姉妹の子や孫となりました。相続人の数は30名近くになってしまいました。その人たちを被告として訴訟を進めました。

結果

無事に判決を取得することができ、判決をもって銀行の窓口に行ったところ、無事に払い戻しを受けることができました。

ご依頼者は、最初のご相談のときには、内縁の夫名義の預金の払い戻しはできないかもしれないと諦めかけていたのですが、訴訟提起をすることで約400万円を手にすることができ、老後の生活の足しになると喜んでおりました。

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